前の文書 次の文書 閉じる 登録PDF 公開PDF ブックマークに登録 集合登録 ログイン
出願番号特願2004-2196982004/07/28
国際出願番号
公開番号特開2006-0341832006/02/09
公表/再公表番号
国際公開番号
公告番号
請求公告番号
登録番号特許第4360986号2009/08/21
評価スコア係数
AECIL
発明の名称食品組成物
出願人・権利者ポーラ化成工業株式会社
発明者・考案者宮崎博隆, 五十畑利栄子, 服部祐子
代理人
要約

【課題】 粉末剤形乃至は顆粒剤形であって、水無で食することの出来るコラーゲン含有食品組成物を提供する。 【解決手段】 食品組成物であって、1)コラーゲンと2)グアーガムと3)メチルセルロースとを食品組成物に含有させて、顆粒に加工する。前記コラーゲンとしては、平均分子量10000以下であるものが好ましく、20〜100メッシュパス、100〜200メッシュオンの顆粒の形態を取ることが好ましく、美肌の目的で摂取するものであることが好ましい。この食品組成物は、口溶け感が心地よいため、水無で服用することが出来る。 【選択図】 なし
請求の範囲
【請求項1】
食品組成物であって、1)平均分子量10000以下のコラーゲンを食品組成物全量に対して10〜60質量%と2)グアーガムを食品組成物全量に対して0.001〜0.1質量%と3)メチルセルロースを食品組成物全量に対して0.01〜1質量%、含有し、且つグアーガムの含有量がセルロースの含有量に対して5〜20質量%であることを特徴とする、水無で摂取可能な顆粒形態の美肌用食品組成物。
利用分野
【0001】
本発明は、食品組成物に関し、更に詳細には水無で食する顆粒形態の食品組成物に好適な食品組成物に関する。
従来の技術
【0002】
美しい肌を保つことは、女性のみならず誰しもが願うことであり、この様な願望が強い故に化粧料という商品形態が存在する。化粧料は、保湿成分などで皮膚表面を保護するとともに、皮膚にとって有用な成分を経皮吸収せしめて、皮膚の内部からも美しい肌を具現化するものであるが、防護組織としての性格の強い皮膚に於いては、皮膚表面の化粧料による保護は顕著であっても、皮膚内部への作用は、この様な皮膚表面における作用に比すればまだまだ充分ではないものであると言わざるを得ないのが現状である。この様な、化粧料による、内部からの美肌作用を補う意味で、コラーゲン産生促進剤などを有効成分とする食品組成物を用いて、化粧料の作用を補う試みが為されるようになっている。(例えば。特許文献1を参照)又、この様な経口投与により美肌作用を発揮する成分としては、コラーゲンが知られているが、(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4を参照)この様なコラーゲンに於いては、通常は液剤或いはカプセル剤の剤形を取る場合が多い。これは、コラーゲンそのものの風味、口に入れたときのハリ付きなどにより、粉剤や顆粒剤では摂取時に不快感が伴うためである。一方、前記の液剤に於いては、溶液系であるため製剤的な安定性に問題が存する場合があり、又、カプセル剤などに於いては、嚥下のための水が必要であるため、飲用機会が制限される場合が存した。即ち、粉末剤形乃至は顆粒剤形であって、水無で食することの出来るコラーゲン含有食品組成物の開発が望まれていた。
【0003】
一方、コラーゲンを含有する食品組成物に於いて、コラーゲンとグアーガムを含有するもの、コラーゲンとメチルセルロースを含有するものは存するが、1)コラーゲンと2)グアーガムと3)メチルセルロースとを含有するものは全く知られていない。(例えば、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8を参照)従って、1)コラーゲンと2)グアーガムと3)メチルセルロースとを含有する形態により、水無で嚥下できる顆粒剤形のコラーゲン含有食品組成物が具現化可能であることも全く知られていなかった。
【0004】
【特許文献1】特開2004−83416号公報
【特許文献2】特開2004−16142号公報
【特許文献3】特開2002−238497号公報
【特許文献4】特開2002−238596号公報
【特許文献5】特開2001−120227号公報
【特許文献6】特開平9−173022号公報
【特許文献7】特開平11−235200号公報
【特許文献8】特開平5−30920号公報
課題
【0005】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、粉末剤形乃至は顆粒剤形であって、水無で食することの出来るコラーゲン含有食品組成物を提供することを課題とする。
手段
【0006】
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、粉末剤形乃至は顆粒剤形であって、水無で食することの出来るコラーゲン含有食品組成物を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、1)コラーゲンと2)グアーガムと3)メチルセルロースとを含有する食品組成物がその様な作用を有していることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下に示す技術に関するものである。
(1)食品組成物であって、1)コラーゲンと2)グアーガムと3)メチルセルロースとを含有することを特徴とする、食品組成物。
(2)前記コラーゲンが、平均分子量10000以下であることを特徴とする、(1)に記載の食品組成物。
(3)顆粒の形態を取ることを特徴とする、(1)に記載の食品組成物。
(4)美肌の目的で摂取するものであることを特徴とする、(1)〜(3)何れか1項に記載の食品組成物。
(5)水無で摂取すべきものであることを特徴とする、(1)〜(4)何れか1項に記載の食品組成物。
(6)美肌作用を有する旨の表示が、包装形態に存することを特徴とする、(1)〜(5)何れか1項に記載の食品組成物。
効果
【0007】
本発明によれば、粉末剤形乃至は顆粒剤形であって、水無で食することの出来るコラーゲン含有食品組成物を提供することができる。
実施例
【0008】
(1)本発明の食品組成物の必須成分であるコラーゲン
本発明の食品組成物は、必須成分としてコラーゲンを含有することを特徴とする。本発明に言う、コラーゲンとは、動物の生体を構成する、繊維状の硬質蛋白の総称及び、これを加水分解して得られる可溶性蛋白を含んで意味するものであり、基源となる動物は陸上動物、水棲動物を問わない。具体的な基源となる動物を例示すれば、牛、豚、羊などの陸上動物、魚類などの水棲動物などが好ましく例示できる。これらの動物の骨格蛋白を水性担体で抽出したり、プロテアーゼなどで加水分解した後、可溶性部分を抽出したものなどが好ましく例示できる。特に好ましいものは、魚類を基源として、それを加水分解して、可溶性にしたものである。又、好ましいその平均分子量は、10000以下であり、より好ましくは5000以下である。これは平均分子量が大きすぎると、口溶け性が阻害されて嚥下しにくくなる場合が存するためである。この様な平均分子量のコラーゲンを得るためには加水分解によって分子サイズを小さくし、所望により限外濾過などにより、分子量分布を調整することが好ましい。この様なコラーゲンには既に食品用のもので市販品が存するため、それを購入して使用することも出来る。好ましい市販品としてはユニッテクフーズ株式会社より市販されている、魚由来のコラーゲンの加水分解物である、「コラーゲンパウダーFGH」(平均分子量3800)が例示できる。本発明の食品組成物に於いては、かかるコラーゲンは唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有させることも出来る。本発明の食品組成物に於ける、好ましいコラーゲンの含有量は、総量で、食品組成物全量に対して10〜60質量%であり、より好ましくは15〜55質量%である。これは少なすぎると美肌効果を奏さない場合が存し、多すぎると、顆粒製剤に加工できない場合が存するためである。
【0009】
(2)本発明の食品組成物の必須成分であるグアーガム
本発明の食品組成物は、前記グアーガムを必須成分として含有することを特徴とする。グアーガムは食品分野に於いて結合剤として汎用されている成分であり、食品添加物としても認められており、既に市販されているものを使用することが出来る。本発明の食品組成物に於いては、結合剤として粉体を結合させ顆粒を形成せしめる作用を有する。本発明の食品組成物に於ける、グアーガムの好ましい含有量は、0.001〜0.1質量%であり、より好ましくは0.005〜0.05質量%である。又、後記メチルセルロースの含有量に対して5〜20質量%であることが好ましい。これは、この成分が少なすぎると顆粒が形成しなかったり、或いは形成した顆粒の強度が小さく、物理的な力で崩壊しやすかったりする場合が存し、多すぎると顆粒の結合度が高すぎて崩壊しにくくなり、コラーゲンの生体利用性が損なわれる場合が存するためである。
【0010】
(3)本発明の食品組成物の必須成分であるメチルセルロース
本発明の食品組成物は、前記メチルセルロースを必須成分として含有することを特徴とする。メチルセルロースは食品分野に於いて結合剤として汎用されている成分であり、食品添加物としても認められており、既に市販されているものを使用することが出来る。本発明の食品組成物に於いては、結合剤として粉体を結合させ顆粒を形成せしめる作用、更には、顆粒が水性成分と触れた際に速やかに溶解して、顆粒の崩壊を助ける作用を有する。本発明の食品組成物に於ける、メチルセルロースの好ましい含有量は、0.01〜1質量%であり、より好ましくは0.05〜0.5質量%である。これは、この成分が少なすぎると顆粒が形成しなかったり、或いは形成した顆粒の強度が小さく、崩壊しやすかったり或いは、水性担体による崩壊が阻害されたりする場合が存し、多すぎると顆粒の結合度が高すぎて崩壊しにくくなったり、コラーゲンの水性担体への溶出が阻害されたりして、コラーゲンの生体利用性が損なわれる場合が存するためである。
【0011】
(4)本発明の食品組成物
本発明の食品組成物は、前記必須成分を含有し、顆粒状の形態を取ることを特徴とする。又、前記顆粒は、水無でも口腔内や食道に付着することなく嚥下可能であり、時と場所を選ばず摂取することが出来る。又、口腔内に投入した場合、速やかに唾液によって崩壊、可溶化し、心地よい口溶け感を呈する。又、この様な好ましい口溶け感を呈するためには、前記成分以外に糖類を含有せしめることが好ましく、かかる糖類としては、心地よい甘味を呈する果糖、ショ糖、マルチトール、トレハロースなどが好ましく例示できる。この内特に好ましいものはショ糖であり、これは溶解時に溶解熱による冷感が少ないためである。かかる糖類は唯一種を含有することも出来るし、二種以上を組み合わせて含有させることも出来る。本発明の食品組成物に於ける、糖類の好ましい含有量は、食品組成物全量に対して、総量で10〜60質量%であり、より好ましくは15〜55質量%である。これは少なすぎると口溶けの心地よさが損なわれる場合が存し、多すぎると必須成分の含有量が少なくなりすぎる場合が存するためである。
【0012】
前記成分以外にも、本発明の食品組成物に於いては、本発明の食品組成物の効果を損ねない範囲において、通常食品で使用される任意の添加成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、ゼラチン、ツェイン、シェラックなどの被覆剤、デンプン、結晶セルロースなどの崩壊剤、着色剤、矯味矯臭剤、ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤、アラビアゴムなどの必須成分に分類されない結合剤などが好ましく例示できる。これらを常法に従って処理することにより本発明の食品組成物は製造できる。
【0013】
本発明の食品組成物は、水性成分の存在により、速やかに崩壊、可溶化し、しかも、崩壊後の味とテクスチャーの味わいが好ましい特質を有しており、この効果を妨げない剤形であれば特段の限定無く、適用できる。特に好ましい製剤としては、前記の特質が特に著しい顆粒製剤が好ましく例示できる。顆粒剤としては20〜100メッシュパス、100〜200メッシュオンのものが好ましく、40メッシュパス100メッシュオンのものが特に好ましい。この粒径のものが口溶け感が好ましいためである。又、この様な形態を取ることにより、水無でも口腔内で速やかに崩壊、可溶化し心地よい口溶け感を呈する。
【0014】
本発明の食品組成物は前記の特性を有し、コラーゲンによる美肌作用を発現することを特徴とする。特に好ましい実施態様として、美肌作用を有する旨の表示を、包装形態の何処かに提示しておくことが好ましい。この様な表示の存在により、飲用者が明確な飲用の目的を理解し、その効果を遺憾なく発揮することが出来る。
【0015】
以下に、実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明が、かかる実施例にのみ、限定されないことは言うまでもない。
図の説明
その他
【0016】
下記の処方成分を流動層造粒装置に仕込み、攪拌混合した後、0.1質量%のグアーガム水溶液10質量%と、7質量%のメチルセルロース水溶液1.4質量%を噴霧して造粒し、40℃で48時間送風乾燥して顆粒を得た。このものを篩過して40メッシュパス100メッシュオンを集め、本発明の食品組成物とした。
「コラーゲンパウダーFGH」 50質量%
ショ糖 50質量%
【0017】
<試験例1>
上記処方成分を、7質量%のメチルセルロース水溶液1.4質量%のみで造粒した比較例1と0.1質量%のグアーガム水溶液10質量%のみで造粒した比較例2とを実施例1と同様に製造した。これらをガラス瓶に10g詰めて、振とう攪拌装置にセットし、10分間振とうを行った。振とう後、再度100メッシュで篩過して100メッシュパスの分画量を計測した。実施例1の顆粒は1.3質量%であったのに対し、比較例1は27.1質量%、比較例2は13.2質量%であり、本発明の顆粒剤が、物理的に安定なものであることが判明した。
【0018】
<試験例2>
上記処方成分を、7質量%のメチルセルロース水溶液14質量%のみで造粒した比較例3と0.1質量%のグアーガム水溶液20質量%のみで造粒した比較例4とを実施例1と同様に製造した。これらの製剤と実施例1の顆粒とについて、水に対する易崩壊性を試験した。即ち、水100mlに製剤1gを加え、500回転/分で20秒間撹拌した後、溶け具合を評価した。実施例1の顆粒製剤は全てが溶解し、比較例3は底に沈殿物が残っており、比較例4の製剤は水面に未溶解物が浮遊していた。これより、本発明の顆粒製剤は物理的安定性が高いにもかかわらず、水性担体に対する崩壊、溶解性に優れることが判る。
【0019】
<試験例3>
無作為に集めたパネラー20名を用いて、実施例1の顆粒製剤と比較例1〜4の顆粒製剤を、口に含んだ時の口溶け感の良否について、味わいテストを行った。テストは交互にこれらの製剤を口に含んで味わい、水で口の中を濯いだ後、再度評価が安定するまで味わって、口溶け感に従って、良好、良くも悪くもない、悪いの3カテゴリーに分類してもらった。結果を出現例数として表1に示す。これより、本発明の顆粒製剤は口溶け感に優れることが判る。
【0020】
【表1】
【0021】
下記の処方成分を流動層造粒装置に仕込み、攪拌混合した後、0.1質量%のグアーガム水溶液10質量%と、7質量%のメチルセルロース水溶液1.4質量%を噴霧して造粒し、40℃で48時間送風乾燥して顆粒を得た。このものを篩過して40メッシュパス100メッシュオンを集め、本発明の食品組成物とした。このものは試験例1の評価で100メッシュパスが5.6質量%であり、試験例2の溶解試験できれいに透明に溶解した。
「コラーゲンパウダーFGH」 50質量%
マルチトール 50質量%
【0022】
本発明は、口溶け感に優れる顆粒製剤に応用できる。
図面 【図1】
状態の移り変わり
2009/08/21  登録
2009/08/21  審査登録
2007/07/26  審査中
2006/02/09  公開