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出願番号特願2004-2830462004/09/29
国際出願番号
公開番号特開2006-0966902006/04/13
公表/再公表番号
国際公開番号
公告番号
請求公告番号
登録番号特許第4651345号2010/12/24
評価スコア係数
AECIL
発明の名称コラーゲン含有製剤の製造方法
出願人・権利者日本化薬株式会社, 日本化薬フードテクノ株式会社
発明者・考案者亀山博, 前崎祐二, 河村和裕
代理人
要約

【課題】コラーゲンを単独で摂取しようとすると唇や口腔内に貼り付いて食べずらい。また、一般食品に添加すると味覚変化を起こすなどの問題があった。 更に、コラーゲン顆粒の調製は、高価な粉体流動層装置などが必要であり、容易で安価なコラーゲン顆粒が調製し難いなどの問題があった。【解決手段】水を含浸させた高分子基材にコラーゲンを混合した後、親水性溶媒を添加して均一な顆粒を調製することを特徴とするコラーゲン含有製剤の製造方法又はコラーゲンを親水性溶媒で練合した後、水を含浸させた高分子基材を添加して均一な顆粒を調製することを特徴とするコラーゲン含有製剤の製造方法。
請求の範囲
【請求項1】
水を含浸させた、キトサン、及びセルロースから選ばれる一種以上である高分子基材にコラーゲンを混合した後、親水性溶媒を添加して均一な顆粒を調製することを特徴とするコラーゲン含有製剤の製造方法。

【請求項2】
コラーゲンを親水性溶媒で練合した後、水を含浸させた、キトサン、及びセルロースから選ばれる一種以上である高分子基材を添加して均一な顆粒を調製することを特徴とするコラーゲン含有製剤の製造方法。

【請求項3】
親水性溶媒がエチルアルコールである請求項1又は2に記載のコラーゲン含有製剤の製造方法。

【請求項4】
製剤が、顆粒剤、錠剤又はカプセル剤である請求項1乃至3のいずれか一項に記載のコラーゲン含有製剤の製造方法。

【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の製造方法により得られた製剤。
利用分野
【0001】
本発明は、顆粒剤、錠剤、カプセル剤などの健康食品としてコラーゲンを高含有量で配合したコラーゲン含有製剤を提供する。水を含浸させた高分子基材とコラーゲンを混合した後、親水性溶媒を徐々に添加することで容易に高含有量のコラーゲン顆粒を調製できるという利点を有する。
従来の技術
【0002】
コラーゲンは、生体蛋白の主要な構成成分であり、また物質に特有の保水性を有するため、皮膚表面の保湿効果が期待されている。また、老齢化と共にコラーゲン量は減少しそれによりシワの原因となるため、美容整形外科では皮膚にコラーゲンを注射して若返りに用いられている。また保湿性を生かして、皮膚クリーム、洗髪製剤に配合して潤いを保たせるなどの用途で使用されてきた。最近では分子量が1000万以下の低分子量のコラーゲンが粘膜から浸透吸収して皮膚表面を滑らかにし若返らせる効果が高く、コラーゲンを体内で吸収しても同様の効果が期待できるとの報告もあり、コラーゲン食品を摂取する人が増加している。
【0003】
このようにコラーゲンはヒトの健康維持の為に必要な栄養成分であるが、コラーゲンを単独で摂取しようとすると粉っぽいため、唇や口腔内に貼り付いて食べずらく、水に溶解して摂取しようとすると、溶解時にダマになりやすく均一な溶液となり難かった。よってコラーゲンを食品として効率良く摂取するためには、摂取し易い顆粒や錠剤に加工する必要があるが、コラーゲン自体が高い保湿性を有するので、加水後も粘性が高く、顆粒を調製するために、コラーゲンに水を添加すると溶解が始まり水分を吸収して飴状や団子状となり顆粒化が困難であった。
【0004】
また、コラーゲンが溶解しない有機溶媒のみを用いて顆粒を調製すると顆粒の強度が低下し、充填工程や輸送中に顆粒が崩れて粉化し摂取しにくくなったり、有機溶媒のみで顆粒を製造すると、打錠加工においても必要な顆粒の嵩密度が得られないため、多量の賦形剤を混合して加工しなければならず、高含量のコラーゲン食品を製造できなかった。また、アルコールのような水溶性の溶媒を用いてもアルコール濃度が93%以下では添加と同時に、水と同様に溶解が始まり水分を吸収して飴状や団子状となり顆粒化が困難となり、93%を越えると顆粒強度が低下する。このため、通常、コラーゲンの高含量顆粒を製造するためには高価な粉体流動層装置を用いて製造しなければならなかった。
【0005】
一方、キトサン、有機酸及びコラーゲンを含有する水溶液にアズキ微粉末を混合して得られる経口美容剤(特許文献1参照。)やコラーゲン−キトサン混合分散液と食品材料を同時に押し出し、連続的に成型して得られるコラーゲン皮膜を有する食品(特許文献2参照。)が知られている。
【0006】
【特許文献1】特開平7−107940号公報
【特許文献2】特開平4−262733号公報
課題
【0007】
高含量のコラーゲン含有顆粒剤、錠剤、カプセル剤を製造する際に、コラーゲン自体の物理化学的特性により、高含量に加工することが困難で、また、一般食品に添加すると蛋白変性や味覚変化を起こすなどの問題があった。
更に、コラーゲン顆粒の調製は、高価な粉体流動層装置などが必要であり、容易で安価なコラーゲン顆粒が調製し難いなどの問題があった。
【0008】
このように、顆粒剤、錠剤、カプセル剤などの健康食品に加工することで口腔内での貼り付きや味の問題が解決でき、コラーゲンを高含有量で配合した顆粒を調製することで、安価で容易に摂取必要量が摂取できるコラーゲン含有製剤が望まれていた。
手段
【0009】
そこで、本発明者らは前記課題を解決すべく、種々検討した結果、水を含浸させた高分子基材にコラーゲンを混合した後、親水性溶媒を徐々に添加して均一な顆粒を調製する方法、及びコラーゲンを親水性溶媒で練合した後、高分子基材に水を含浸させた含水粉体を徐々に添加して均一な顆粒を調製する方法を見いだし、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
【0010】
(1)水を含浸させた高分子基材にコラーゲンを混合した後、親水性溶媒を添加して均一な顆粒を調製することを特徴とするコラーゲン含有製剤の製造方法、
(2)コラーゲンを親水性溶媒で練合した後、水を含浸させた高分子基材を添加して均一な顆粒を調製することを特徴とするコラーゲン含有製剤の製造方法、
(3)高分子基材が、キトサン、セルロースから選ばれる一種以上である前項(1)又は(2)に記載のコラーゲン含有製剤の製造方法、
(4)親水性溶媒がエチルアルコールである前項(1)乃至(3)のいずれか一項に記載のコラーゲン含有製剤の製造方法、
(5)製剤が、顆粒剤、錠剤又はカプセル剤である前項(1)乃至(4)のいずれか一項に記載のコラーゲン含有製剤の製造方法、
(6)前項(1)乃至(5)のいずれか一項に記載の製造方法により得られた製剤、
(7)前項(6)に記載の製剤を用いた食品、
に関する。
効果
【0011】
本発明の製造方法により、均一なコラーゲン含有顆粒を製造する事が出来、その顆粒を用いて、顆粒剤、錠剤、カプセル剤に加工することで、安全かつ安価に、唇や口腔内に貼り付かず、容易に摂取できるコラーゲン含量の高い製剤が得られる。
実施例
【0012】
本発明のコラーゲン含有製剤の製造方法は、
(1)水を含浸させた高分子基材にコラーゲンを混合した後、親水性溶媒を添加して均一な顆粒を調製することを特徴とするコラーゲン含有製剤の製造方法、
(2)コラーゲンを親水性溶媒で練合した後、水を含浸させた高分子基材を添加して均一な顆粒を調製することを特徴とするコラーゲン含有製剤の製造方法、
のいずれかの方法である。
また、本発明の製造方法(1)における親水性溶媒の添加及び本発明の製造方法(2)における水を含浸させた高分子基材の添加は、混合機の攪拌効率及び製造数量、高分子基材の保水力にもよるが、5分〜60分かけて少量ずつ行う。
本発明の製剤は、上記のいずれかの方法で顆粒を調製後、乾燥、整粒し、定法により粉末、顆粒、錠剤、カプセル等の製剤とする。製剤の乾燥の条件は、配合剤の熱安定性及び残存含水量により異なるが、通常、30分程度送風乾燥により溶媒の大半を除去した後、40〜80℃で2〜6時間乾燥する。
【0013】
本発明の製造方法に用いられるコラーゲンの由来としては、コラーゲンを含む動植物で食品となりうるものであれば何れでも良く、一般的には牛皮、豚皮、馬皮、鳥皮、魚皮及び魚鱗などが挙げられる。
本発明の製造方法に用いられるコラーゲンの分子量は、特に制限が無く数十万の高分子から数百の低分子の何れでも良いが、分子量7千以下の低分子コラーゲンが好ましい。
本発明の製造方法で用いられるコラーゲンの入手方法としては、一般の食品原料として、伊藤ハム、新田ゼラチン、ラビジェ、チッソ等より購入して得ることが出来る。
本発明の製剤においてコラーゲンの含有量は、コラーゲンの分子量にもよるが、通常、製剤中で5〜90%程度、好ましくは20〜60%程度である。
【0014】
本発明で用いられる高分子基材としては、水分を保持できるもので食品となりうるものであれば何れでも良く、澱粉、穀物粉、穀類のふすま粉砕物、キチン、キトサン、セルロース、ヘミセルロース、及び牛蒡などの各種野菜から精製した食物繊維、アルギン酸、ペクチン、ゼラチン、グアーガム、アラビアガム、吸水性ポリマーなどが挙げられるが、好ましくはキトサン、セルロースのように水に全く溶解せず親水性溶媒にも溶解しないものが良い。
本発明で用いられる高分子基材の入手方法としては、澱粉、穀物粉、穀類のふすま粉砕物などの一般食品は通常の小売店などで購入できるほか、キチン、キトサン、セルロース、ヘミセルロース、及び牛蒡などの各種野菜から精製した食物繊維、アルギン酸、ペクチン、ゼラチン、グアーガム、アラビアガム、吸水性ポリマーなどの加工用原料は、焼津水産工業、旭化成、日本化薬フードテクノ、新田ゼラチン等より購入して得ることが出来る。
本発明の製剤における高分子基材の含有量は、基材の保水力によって異なるが、通常5〜80%程度、好ましくは10〜60%程度である。
【0015】
本発明で用いられる親水性溶媒としては、水と親和性のあるものであれば何れでも良く、メチルアルコール、アセトン、エチルアルコールなどが挙げられるが、食品として使用する為、エチルアルコールが好ましい。
本発明の製法における親水性溶媒の使用量は、高分子基材の保水力及び含水量によって異なるが、保水する含水量に対して、通常、5〜500%程度、好ましくは100〜300%程度である。
また、親水性溶媒として、例えば、エタノール量は、コラーゲン量に対し、通常1〜40%、好ましくは2〜20%程度が良い。
【0016】
本発明で用いられる高分子基材に水を含浸させた状態における高分子基材中の含水量は、高分子基材の保水力によって異なるが、基材粒子の表面に水分が滲み出ない範囲であれば良く、コラーゲン量に対し、通常1〜30%、好ましくは2〜10%程度である。
【0017】
本発明の製剤において、食用可能な成分であれば如何なる製剤素材を配合しても良い。例えば、馬鈴薯デンプン、セルロース、乳糖、アラビアガム、プルラン、トウモロコシ澱粉、魚骨粉カルシウムなどの賦形剤、更には顆粒剤、錠剤、カプセル剤とする場合の顆粒流動性を良くする目的で、卵殻粉、乳清カルシウム、グリセリン脂肪酸エステル、ステアリン酸マグネシウム粉末などの滑沢剤を使用しても良い。
本発明の製剤において、上記配合剤を添加する場合の配合量は、製剤中、通常、1〜80%程度、好ましくは20〜60%程度である。
【0018】
本発明のコラーゲン含製剤は、摂取量には特に制限は無いが、粉末、顆粒、カプセル、錠剤などの剤形によって異なるが、コラーゲンとして1日当たり300mgから5000mg程度がよく、好ましくは500mgから3000mg程度がよい。より好ましくは1000mgから2000mg程度がよい。
【0019】
本発明のコラーゲン含有製剤が、錠剤の場合は、裸錠、フィルムコーティング錠、糖衣錠の何れで良い。カプセル剤は、ハードカプセル、ソフトカプセルの何れで良く、更にハードカプセルをフィルムコーティングしても良い。顆粒剤は、そのまま使用しても良いし他剤と混合してスティック包装しても良く、1日当たりのコラーゲン摂取量の範囲であれば如何なる形態でも良い。
【0020】
本発明の製造方法で使用する高分子基材、コラーゲン、配合剤の粒子の大きさは、4メッシュパス以下であれば良いが、好ましくは20メッシュパス以下、より好ましくは40メッシュパス以下のあまり粗くないものが良い。
【0021】
本発明の製剤は、顆粒剤等として直接食べる以外に、食品へ添加して食する事も可能であり、食品への添加は、例えばヨーグルト、プリン、ケーキ類、杏仁豆腐、フルーツなどにふりかけて食す事ができる。
図の説明
その他
【0022】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れない。
【0023】
実施例1
キトサン(日本化薬フードテクノ製)70kgに、水道水3Lを加えて均一な含水キトサン粉末としてSUS容器に取り出した。次に、分子量5000のコラーゲン(豚由来、新田ゼラチン)150kgとクエン酸4kg、ゴーヤエキス粉末15kg、スクラロース2kgを混合した後、エチルアルコール4Lを加えて練合した。練合機を回転させながら先に調製した含水キトサン粉末を徐々に加えてダマの無いコラーゲン顆粒を調製した。乾燥後スピードミルで整粒しビタミンC57kg、レモン香料粉末7kg、ビオチン1%製剤0.4kgを加えて混合し打錠用顆粒とした。この顆粒を定法により打錠し本発明のて錠剤を得た。
【0024】
実施例2
セルロース粉末(旭化成)7kgに、水道水0.2Lを加えて均一な含水セルロース粉末とし、更に、クエン酸0.4kg、アスタキサンチン1%製剤1.5kg、スクラロース0.2kg、ビタミンC6kg、ビタミンB10.1kg、分子量500のコラーゲン(泉鯛鱗由来、ラビジェ)15kgを混合した後、エチルアルコール0.4Lを徐々に加えて練合しダマの無いコラーゲン顆粒を調製した。乾燥後スピードミルで整粒し、オレンジ香料粉末0.7kg加えて混合し顆粒を調製した。
この顆粒を2gづつスティックに充填して本発明の顆粒剤を得た。
【0025】
実施例3
セルロース粉末(旭化成)5kgとキトサン(焼津水産製)2kgを混合し、水道水0.3Lを加えて均一な含水基材粉末とし、更に、リンゴ酸0.3kg、ムラサキ芋色素製剤2kg、アスパルテーム0.1kg、アセロラ果汁粉末7kg、分子量700のコラーゲン(魚鱗由来、チッソ)16kgを混合した後、エチルアルコール0.5Lを徐々に加えて練合しダマの無いコラーゲン顆粒を調製した。乾燥後スピードミルで整粒し、ビビオチン1%製剤0.1kg、オレンジ香料粉末0.7kg加えて混合し顆粒を調製した。この顆粒を定法により打錠し、セラックでフィルムコーティングして、本発明の錠剤を得た。
図面 【図1】
状態の移り変わり
2010/12/24  登録
2007/03/16  審査中
2006/04/13  公開